Kururinメモ

Kururinの備忘録です

Hyper-VのVMでホストのGPUを使う方法

GPU-P (GPU Partitioning) は、Hyper-VでホストのGPU仮想マシンVM)に一部共有するための技術です。この機能を使うことで、VMがグラフィックリソースを効率的に利用できるようになります。以下は、GPU-PをHyper-Vで有効にする手順です。

 

前提条件

  1. 対応するWindowsバージョン:
    • ホストOS: Windows 10(バージョン2004以降)またはWindows Server 2019以降が必要です。
    • ゲストOS: GPU-Pを活用するVMのOSもWindowsが推奨されます(Linux対応は限定的です)。
  2. GPUの対応状況:
    • NVIDIA: GRIDカードやGeForceの一部が対応。
    • AMD: RDNA以降の一部GPUが対応。
    • Intel: ほとんどの近年のiGPU(例: Iris Xe)。
  3. 最新のドライバをインストール:
    • GPUドライバはホストOSに最新の状態でインストールされている必要があります。

 

手順

1. Hyper-Vの有効化

Hyper-VがホストOSで有効になっていることを確認してください。

 

2. 仮想マシンを作成

  • Hyper-Vマネージャから通常の手順でVMを作成。
  • GPU-Pを利用する場合、Gen 2(第2世代)仮想マシンを推奨します。

 

3. GPUの分割を設定

PowerShellを使用してGPU-Pを構成します。

  1. GPU情報の確認: 使用可能なGPUバイスをリスト表示します。
    powershell
    コードをコピーする


    Get-PhysicalGPU


  2. 仮想GPUを作成: 仮想GPUを作成し、VMに割り当てます。
    powershell
    コードをコピーする


    New-VMPartitionedGPU -VMName "YourVMName"


  3. リソースの調整: GPUリソース(例: メモリや計算リソースの割合)を調整する場合、以下のように設定可能です。
    powershell
    コードをコピーする


    Set-PartitionedGPU -VMName "YourVMName" -MaximumGPUPercentage 50 -MaximumVRAM 1024


 

4. 仮想マシン内の設定

  • ゲストOSでGPUドライバをインストール:
    • NVIDIAAMDのドライバをインストールして、仮想GPUを利用可能にします。
  • GPUの動作確認:
    • タスクマネージャGPUの利用状況を確認。
    • DirectX診断ツールdxdiag)やベンチマークツールを使用してGPUの動作をテスト。

 

GPU-P利用の制限と注意事項

  1. DirectX/Compute:
    • GPU-PはDirectX 11/12やOpenCLなどをサポートしていますが、一部の高度な機能(例: CUDA)は利用できない場合があります。
  2. VMのパフォーマンス:
    • GPUリソースはホストと共有されるため、ホストOSでの負荷が高い場合はVMのパフォーマンスが低下する可能性があります。
  3. Linuxゲストのサポート:
    • 現時点でGPU-PのLinuxサポートは限定的です。利用する場合は、仮想マシンにPassthrough(直接割り当て)が必要になることもあります。

 

参考リソース